■□■ 時代のコラム(第1回) ■□■
 21世紀を迎えるにあたって
 いよいよ20世紀とも別れを告げ新世紀を迎える時がきました!
20世紀は、各産業が著しい発展を遂げ、工業や農業の生産力は飛躍的に向上、人々の生活様式も大きく変化しました。これによって地球と共存してきたそれまでの世の中を、人間中心のものに変えたのです。
 しかし不思議と漢字で人の為と書くと「偽り」という字になってしまうのですね。20世紀の大半はそのことに気付かず、どんどん人の為の社会作りをすすめ、最近やっと間違っていたことに気付き出したというところでしょうか。21世紀の一つのキーワードは、地球の為ということです。
 それともうひとつのキーワードは夜明けとでも表現すればいいのでしょうか。
これは、今まで目を向けなかったことや気付かなかったことに目を向けるようになってくるということです。夜は星がきれいに輝いていますが、足元は真っ暗で何も見えません。しかし太陽が昇ってくると暗かったところも照らされ、きれいに輝いていた星も見えなくなります。
 この星というのは、政治であったり、一流企業であったり、社会的神話であったり、みんながすごいと思っていたもの。そして暗闇が照らされるというのは、間違いは間違いではっきり分かってくるということ。
 例えばプラスティックは開発された当時、ものすごく便利なものが出来たと絶賛されたのに、現在では環境汚染で深刻な社会問題を引き起こしています。また私の子供の頃には、将来の夢に総理大臣と書く子供もたくさんいましたが、今ではどうでしょう?確かに大変な職務であるし、万人に真似の出来ることではありませんが、見えなくてもいい部分が見えて失望したり、その人の職務とは関係のないところで問題提起されています。
 夜明けがくると見えなかったところが見えてきます。これは社会もそうですし、私達一人一人のことでも同じことがいえるでしょう。太陽は正しいものの見方だとしたら、世の中で間違っていることは全部間違いだと分かってくるような気がします。悪いことの出来ない社会になるのでしょう。
 そんな世の中を上手く乗り切るには、悪いことをしたら素直にあやまるのが一番ですね。
では、こんなことを思っている私の21世紀のホテルのあり方は?
2001/2/1

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